以前、TVの番組で東京ディズ二-ランドと浅草花やしきの比較ってのをやってました。
TDLが最新鋭のアトラクションで設備にお金をかけてるのに対して、花やしきは狭い敷地に古いアトラクション、チープさを売りにしている。(特にジェットコースターのことを強調してましたね)
そんな遊園地は花やしき位なもので、両者は対極だと。
う~ん、確かにそうかもしれませんけどね、花やしきまで歩いて15分のところに住んでた私は、少々違った感じ方をしているのであります。
(え?ピューロの話じゃ無いのかって?あとで出てきますので少々お待ちを)
花やしきって昔は入場無料で、当時小学生だった我々に
「こんなとこ、有料じゃ来ねえよな!」
とか言われてたような、まあ、ショボイ遊園地でした。そう言いつつ放課後に良く行ってたっちゅうことは、結構お気に入りだったのではありますが。
で、そこで何してたかと言うと、もっぱらゲームコーナーです。
当時はTVゲームなんて無かったですから、10円でお菓子を取るクレーンゲーム(UFOキャッチャーの原型かも)とか、う~ん、思い出せるんだけど、とても文字で書くのが苦労するのであえて書かない様なちまちました原始的なゲームで遊ぶのが主。
ジェットコースターなんて、もちろんあったけども滅多に乗らなかった。(小遣いなかったしね)
あと覚えてるのが、釣堀があったんですよ。ちっちゃい釣堀とかひっかけ(エサで釣るんじゃなくて、錨みたいなカギ針で魚を引っ掛けて吊り上げると言う、ちょっと残酷なもの)なんかをやってました。
そんな遊び方なんで、我々の受け止め方は「遊園地」なんていう大層なものとは、ちょっと違ってたのであります。
その頃の雰囲気と今の花やしきとを比べてみると、それはそれは大変な進化を遂げていて、意外と大規模な新らしいアトラクション(絶叫型と言っていいかな?ちと疑問だけど)も次々と導入されてるんです。
そうは思えないかも知れないけど。
敷地もスカスカだった昔に比べると、今では空きが無いくらいこれでもかアトラクションが林立しておりますね。
確かに昔からのアトラクションも残ってはいます。
「壊れるんじゃないのか」という別次元の怖さを持つと、乗った誰もが口にするジェットコースターとか、中が微妙にカビ臭いスリラーカーとか。
でも、過去からの大きな変化を肌で感じている私の中での花やしきは、
「TDLとは対極の、、、」
とはちょっと言えないのであります。むしろTDLとは、ある意味同じ括りなのでありますね。
進化の見られない、、、というか、昔の雰囲気のままという遊園地も、浅草ではないものの、同じ東京都台東区の上野の山にございます。
上野動物園の正門近くの小さな小さな遊園地で、ここはほんとに変わりません。
私が幼稚園の頃、ばあちゃんに連れられて行ったものです。
で、小学生も高学年になると、友達同士で動物園に行ったついでにほとんどシャレで入って遊ぶという感じでした。当時、小学生にさえシャレ呼ばわりされる遊園地。
今でもそのたたずまいは変わっておりません。
これこそ、私がTDLの対極と思う遊園地なのです。
で、コレがピューロに相当するということなのでしょうか?いえいえ、とんでもございません。
話を上野から再び浅草へと、距離にして2km弱ほど戻させて頂きますが、昔は浅草には子供心に凄いなあと思うものが結構あって、例えば花やしきの前の常設の見世物小屋。
そこでは、「大蛇おんな~」みたいな写真が飾ってあって、小屋の前にカゴに入ったニワトリがいて、「大蛇おんな~」はこれをバリバリ食っちゃのよさあお立会い!みたいなこと言ってました。
とても怖くて入れなかったし、う~ん、いかんせんお子様だったんで印象がキョーレツすぎて正しい記憶か定かでないんだけど、そんなに間違ってはいないと思うな。
「ガマの油」売りなんてのも、実際に見たしね。
刃物で腕をサッと切ったところにガマの油塗って直っちゃうとか、手の甲のホクロが取れちゃうとかのモノ凄いデモンストレ-ションで、今で言う実演販売をしておりました。飛ぶように売れてましたね。
あと、花やしきの近くに「新世界」っていうビルがあって、ココはなんとわくわくする総合レジャーランドなのでありました。
何が総合かって言うと、1階2階はみやげ物売り場で、上の階にはレストランとか色々な施設(覚えてないんだけどキャバレーとかもあったと友人が言ってた)、屋上にはプラネタリュームがあったり五重塔の小さいのがあって、夜はコレがネオンでちかちかしてたのも覚えてます。
でね、中に遊園地があったんですよ。屋上では無くて上のほうの階に。
確か吹き抜けで天井が高い室内遊園地が。
ハイ、そうです。全天候型室内遊園地です。
来ましたね。お待ちどうさまです。
新世界のビル自体は入場無料でしたが、この遊園地は有料でしかも時間性だった気がします。(有料は確かですが、時間性に関しては気のせいだったらごめんなさい)
なので、そうそう気軽に入ることは出来ず、入ったら時間を気にしつつめいっぱい遊ぶという気構えが必要でした。
中はさほど広い空間ということもなく、取り立てて凄いアトラクションがある訳でもない。(なぜなら、内容はよく覚えてない位なので、、、、)
しかし、その薄暗い室内遊園地で子供達はそれなりに気合を入れて遊んでいた。
あの場所は子供心に非常にワクワク、もっと言うとゾクゾクするような空間であった事は今でも覚えております。
私が初めてピューロに行き、入り口ゲートを入りエスカレーターで1階に降り、知恵の木を中心にした薄暗いピューロビレッジを目にした時に、なんだかわくわくしたってことを、初ピューロのページにも書きましたが、その原点は多分コレなんです。
幼い頃に体験した今は無き浅草新世界の遊園地の雰囲気、これに通じるものがあのピューロビレッジに残っているのであります。
お土産コーナーの賑わいとガラッと異なる遊園地の雰囲気、記憶に残っている外観の雰囲気(ビル+屋上のネオンの感じ)、レストラン、キャバレー(、、、、、に関しては不明)これらトータルの感じが、私の中でピューロランドにかなりダブルんです。
この新世界が無くなったのがいつだったかは良く覚えておりませんが、かなりショックでしたね。
こんなこと言うと叱られそうですが、なんで無くなるのが花やしきじゃなくて、新世界なんだ?
って仲間と話したりしましたからね。
花やしきはまあただの遊園地ですが、新世界って、大人になっても楽しそうなことがなんだかたくさんありそうだぞってことが、本能的に分かってたのかもしれません。
ということで、まとめさせていただきますと、
●私の中では「TDL=花やしき」である
(イコールってのは言いすぎですが)
●私の中では「ピューロ=新世界」である
(イコールってのは言いすぎですが)
●新世界は潰れて場外馬券場になり治安の悪化に一役
買ったが、ピューロはがんばって存続していって欲しい
以上であります。
ご精読、感謝いたします。